結納とは室町時代以降に整えられた、婚約の正式な儀式のこと。昔の結婚は、家同士が姻戚関係を結ぶものと考えられていたため、婚約の証として、男性・女性側双方から金銭や織物、米、酒肴などを「結の物(ゆいのもの)」として贈り合い、両家の結婚の約束を固めるために祝宴を行う習慣がありました。結納の儀式は、具体的には両家の間に仲人を立て、男性側の代理人として仲人が女性側の家へ出向き、結納品と呼ばれる酒肴と結納金、婚約指輪などを贈ります。女性側は結納返しとして金銭や婚約記念品などを仲人を通して男性に贈り、婚約成立とします。結納の儀式、進め方などは、地方・地域によってしきたりが異なり、時代によっても変化していますが、今も一般的に行われている結納は大きく分けると次の3パターンに分類できるでしょうか。「正式結納」仲人が両家を往復して結納品を取り交わす。現代ではあまり行われていない。「集合型結納」仲人宅か女性宅、男性宅、ホテルや式場などに仲人と本人たち、両家が同席して結納品を取り交わす。「略式結納」仲人を立てずに、本人だちと両家だけで集まり結納品を取り交わす。進行は男性側の父親が行う。結納品の数や種類も静岡県の浜松あたりを境に、武家風の影響が強い関東ではシンプルに、公家風の名残りの強い関西や九州では豪華にする傾向にあります。最近の調査によれば、家と家の結びつきの意識が薄れた現代は、結納を行ったカップルは全体の約4割で、首都圏では3割程度でしかありません。結納をまったく行わないケースも増えており、その際はレストランや料亭で両家揃っての食事会が主流で、婚約指輪や記念品を交換します。